将棋入門書にも色々ありますが、今回ご紹介するのは変わり種の一冊。

ギャグ漫画界の巨匠・赤塚不二夫先生による「ニャロメのおもしろ将棋入門」です。

ニャロメのおもしろ将棋入門

内容はもちろんギャグ満載の全編漫画で書かれた構成。ニャロメ、バカボンのパパ、おそ松くんなど赤塚キャラクターもにぎやかに登場しながら、赤塚テイストで終始楽しく将棋を学ぶことができるようになっています。

ところで昨今の入門書は人気棋士による監修が入ったものがスタンダードになっているように思いますが、本書はプロ棋士の監修もなく赤塚先生の純粋な単著であることも大きな特徴で、まるで自分が伝えたいことをそのまま自由に表現したい!という赤塚先生の意欲が伝わってくるようなスタイルです。

とは言え、内容がギャグばかりでおそ松…もといお粗末なものだったら入門書としてあまり意味をなしませんが、そんなことはみじんも感じさせないしっかりした内容には良い意味で裏切られます。

前書きによると赤塚先生は本書のために次の解説書を大いに勉強しながら内容をまとめられたそうです。このこだわりようが素晴らしいですね。

  • カラー版・『絵とき・将棋入門』(九段・米長邦雄監修 五段・飯野健二著)
  • 『中原の将棋を始める人のために』(名人・中原誠著)
  • 『親と子の将棋教室』(大山康晴著)
  • ※各棋士の段位は原文のまま

1985年に出版された本とのことで普通に一般書店で入手するのは難しいかもしれませんが、もし手に取る機会があればぜひご覧になってみて欲しい一冊です。

この記事を書いた人

ko31

電王戦をきっかけに20年ぶり以上に将棋熱が再燃した、観たり指したりするのが好きなヘボ将棋ファン。
群馬在住繋がりで藤井九段の本で振り飛車勉強中ですが、根っからの三日坊主につき&頭の回転が悪くなかなか棋力が向上しません。将棋ウォーズによく出没しています。
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