もう読まれた方も多いと思いますが、将棋世界7月号の付録『四段昇段の記 セレクション』がとても素晴らしかったのでご紹介します。
『四段昇段の記 セレクション』

これまで将棋世界に掲載された「四段昇段の記」から、26人の棋士をピックアップしてまとめたものだそうです。
ちなみにその26人のラインナップはこちら。
- 三浦弘行 「死ぬ気で掴んだ勝利」
- 久保利明 「四段になった日」
- 窪田義行 「AGREEMENT」
- 中座 真 「幸運」
- 近藤正和 「昇龍」
- 野月浩貴 「南柯の夢」
- 木村一基 「やっと」
- 佐藤紳哉 「超うれしいって感じ」
- 山崎隆之 「大事なもの」
- 安用寺孝功「ライバルと…」
- 渡辺 明 「面白いところ」
- 村山慈明 「訓を生かせた昇段」
- 佐藤和俊 「夢叶う」
- 阪口 悟 「減量が自信に」
- 戸辺 誠 「終わりなき旅」
- 佐藤天彦 「新たな挑戦」
- 稲葉 陽 「タイムスリップ」
- 佐藤慎一 「ありがとう」
- 阿部健治郎「感謝」
- 菅井竜也 「感謝」
- 牧野光則 「?」
- 佐々木勇気「スタートライン」
- 船江恒平 「ありがとう」
- 阿部光瑠 「精進」
- 今泉健司 「ゴールラインはスタートライン」
- 藤井聡太 「師匠の言葉」
「あのとき流した涙を忘れない・・・」という副題にあるように、いずれの記からも奨励会の苦しみや厳しさがひしひしと伝わってくる一方で、棋士の個性が存分に発揮された多くの名文・迷文(?)が入り混じり、とても読み応えのある内容でした。
ネタバレできないので詳しい中身には言及しませんが、個人的に特に印象に残ったのは次の辺りでしょうか。
- 写真も内容もまるで小説の主人公のようにカッコいい三浦弘行九段
- 以前読んだ『将棋の子』を思い出す中座真七段の昇段ドラマ
- 野月浩貴八段と木村一基九段の友人関係
- 安用寺孝功六段が見せるライバル心
- 減量がポイントとなった阪口悟五段
- ポエムで異彩を放つ牧野光則五段
こちらの付録、あちこちで評判のようで棋士の先生方からも色々な反応が見られるので、またそれを見ているのも面白いですね。
ちなみに今さら知ったんですが、将棋世界の付録って Kindle 版なら付録だけでも買えるんですね。これだけ読んでみたいという方には気軽に買えていいかも。
ぜひ続編に期待!
『四段昇段の記 セレクション』には「前」とか「①」とか入ってないので今回に限った企画のようですが、できれば他の棋士の昇段の記も読みたいので、続編が出てくれると嬉しいですね〜。
将棋世界様、ぜひご検討よろしくお願いします!
後日追記
続編も出ました。ありがとうございます!