将棋で人間とコンピュータが真剣勝負を繰り広げる電王戦。5対5の団体戦形式としては最後の戦いとなる「電王戦FINAL」が、いよいよ今週末3月14日(土)に開幕します!
自分は電王戦を通じて将棋の面白さ、プロ棋士の人間的魅力、コンピュータ将棋の奥深さを沢山教わってきた人間なので、今回の開催がFINALとなることがとっても残念なのですが・・・、最後の戦いを存分に楽しませてもらいたいと思います。
電王戦の過去の結果や今回の背景などは、下記マイナビさんの記事がとても分かりやすいのでご覧になってみてください。
さて、「電王戦FINAL」は3月14日の第1局を皮切りに、第5局まで毎週土曜日に行われていきます。
今回はまず第1局・斎藤慎太郎五段 vs Apery の対局を、当ブログなりにご紹介してみたいと思います。
斎藤慎太郎五段
- 斎藤慎太郎五段
- 生年月日:1993年4月21日
- 出身地:奈良県奈良市
- 師匠:畠山 鎮七段
- 竜王戦:5組
- 順位戦:C級1組
- 通算成績:対局数110、73勝37敗、勝率0.6636(2015/3/11時点)
- 棋風:居飛車党
- 西の王子の称号を持つイケメン棋士
- 「好きを通り越して愛している」と公言する程の詰将棋愛好家
プロ棋士の先陣を切るのは、出場棋士5人の中で最年少21歳の斎藤五段。好勝率を誇る若手の有望株の棋士の一人。
今回の出場にあたって色々な動画を見る機会がありましたが、実力もさることながら、どんな物事に対しても常にしっかりとした自分の考えを持って取り組んでいる性格の方で、この若さにしてこの人間力・・・と感心させられる棋士です。
「電王戦FINALへの道」にも沢山登場していましたが、特に師匠の畠山鎮七段と会う回などは、温かい師弟関係を見られてなかなかオススメです。
詰将棋愛好家とのことで、YouTubeに上がっていた「斎藤五段が解く難問詰将棋」という動画を見ればその片鱗をうかがうことができるでしょう。この飛車成らずから入る手順を、この短時間で読み切ってしまうとは・・・スゴすぎます。
Aperyとの練習対局も多い日では20局に及ぶなどかなり研究も熱心に行ってきたようで、ぜひその成果を本番で発揮して欲しいところです。
参考
Apery
Aperyは電王戦トーナメントで5位に入賞し、今回の電王戦初登場を決めたソフトです。
5位ということで他のソフトよりも格下と思いきや、世界コンピュータ将棋選手権というコンピュータ将棋の頂点を決める大会で2014年に優勝している実績を持つ堂々たるソフト(というか、順位関係なく今回のコンピュータ将棋はみんな強い)。間違いなく斎藤五段にとって強敵です。
Apery の読み方は「えいぷりー」、意味は「猿真似」だそうで、良いものは何でも真似して強くなることを目標にしているそうです。
開発者は、将棋ウォーズの開発でも有名な HEROZ に所属する平岡拓也さんを中心とした3人チーム。
平岡さんは、PVなどでも強気のコメントが見られるようにかなり勝負にこだわるタイプという印象を受けますが、その背景としてコンピュータ将棋への思いや開発にコストを割くために他の生活を犠牲にしているようなストイックな日常があったりして、かなり凄みを感じさせます。
ただ、強気な発言ばかりが取り上げられがちですが、将棋への情熱、プロ棋士への敬意もしっかり持っておられる方です。その辺りは Twitter やブログなどで生の声も発信してくれているので、興味のある方はぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。
参考
対局について
PV
先日、第1局のPVも公開されました。
斎藤五段に勢いが付くような相変わらずカッコいいPVに仕上がっています。特に過去の出場棋士とコラボするシーンなどたまりません。
見る側もこれでテンション上げて臨んでいけますね!
会場
対局会場は京都の二条城。電王戦がついに世界遺産で行われることになったわけです。すごいスケールですね・・・。
まとめ
実は、当日ニコファーレで行われる大盤解説会の観覧に当選したので行ってくる予定です。
コンピュータ将棋も好きなので Apery には申し訳ないですが、斎藤五段に思いっきり肩入れして応援してきたいと思います!