気が付けば2級に上がってから3年余りの月日が流れていました。
達成率が90%を超えてから登場する上位者の壁に跳ね返されること幾度。
棋神ボタンの誘惑に負けそうになることもありました。振り飛車党を自認しながらにわか仕込みの忍者銀に走ることもありました。将棋を休んでチェスをかじったこともありました。
そんな紆余曲折を経て・・・先日ついに将棋ウォーズで2級→1級に昇級しました!
昇級までの振り返り
ちなみに前回2級に上がった時に書いたエントリがこちら。改めて見返して分かりましたが、なんと3年以上も前の話でした・・・。
将棋ウォーズは古い記録が閲覧できないのではっきり覚えてませんが(HEROZ さんに将棋ウォーズ API の公開を激しく期待!)、達成率が90%を超えてこのまま行ければ昇級か・・・というケースが3、4度はあったと思います。
※ちなみに、こちらは昨年昇級近くまで上がった時のツイートを掘り起こしたもの。
三段相手にまさかの接続切れ勝ちで達成率が94.6%までに。何度目の正直か分からない悲願の昇級なるか。。 – 将棋ウォーズ棋譜(yumikaoru三段対ko312級) https://t.co/pqiSOcij1Y #shogiwars
— Ko Takagi (@ko31) 2016年1月7日
でもこういう展開になった時に限って、上位の実力者が軒並み登場してきては叩きのめされ、また数字を落として低迷するという繰り返し。
私の脳裏には、子どもの頃夢中になってビデオテープが擦り切れるほど見た第13回アメリカ横断ウルトラクイズ準決勝ボルティモアでの通せんぼクイズでの死闘が浮かびました。(同年代の人しか分かりませんね)
決勝を目前にした戦いは、あと1問で勝ち抜けという挑戦権を誰かが獲得しても必ず他の3人に通せんぼされてしまう。そんなせめぎ合いを幾度となく繰り返し、終わりの見えない緊迫した時間が延々と続いていく。実力伯仲の4人の意地とプライドのぶつかり合いがとにかく見応えのあった、ウルトラクイズ史上最高とも称される名試合でした。
この準決勝に残った4人はそれぞれのキャラが際立っていたこともすごく印象的です。
その後優勝することになる長戸は羽生棋聖の底知れぬ強さ、加藤一二三九段の誰からも愛される性格、佐藤天彦名人のような他の誰にも真似出来ないファッションセンスを兼ね備えたようなスーパースター。
元気で明るくユーモアのある木村一基九段のような永田。
スター長戸に敵対するライバルとして、鋭くも怪しげに回答を繰り出す秋利はさしずめ渡辺明竜王。
そして早押しのスピードは遅いけど回答がコンピュータのように正確な田川は、特に長い時間の対局で地力を発揮する森内俊之九段。
無理やり将棋の棋士で例えればこんな感じでしょうかw
すみません・・・、懐かしくて脱線してしまいました。
何度もはね返されるこの1級の壁を超えられる時は一体来るのか・・・? いや、これを乗り越えてこその昇級だ!
そんなこんなで先日迎えた通算何度目かの昇級チャンス。運も味方したのか同程度の級位の相手が続き、あと1局か2局勝てればきっと昇級というところまで達成率も上がったところで迎えた相手は同じく2級。
将棋は自分にはこれしかないという角交換振り飛車からの対抗形、局面自体はどちらが優勢かも分からない拮抗した展開でしたが、序盤に敵陣へ打ち込んだ角で相手の思考を多少悩ませられたせいもあってか消費時間で大きくリード。将棋は終盤までもつれ結局勝負は付かなかったものの、駒運が味方し時間切れで勝利します。
そして・・・。
ついに昇級!3年ぶり!泣きそうなほど嬉しい・・・。 pic.twitter.com/xhUzidMWF5
— Ko Takagi (@ko31) 2017年10月13日
ついに昇級しました!
いやあ長い時間と苦労を重ねた分、2級に上がった時の10倍くらいの達成感がありました。
しかしあまりに久しぶりなんで忘れてましたが、将棋ウォーズって派手なエフェクトが特徴の割に、昇級の時は結構あっさりしたもんなんですね。(下記画像のように「昇級」リボンが控えめに出るだけ。)自分の喜び具合と将棋ウォーズとのギャップに少々肩透かしをくってしまいましたw
棋力向上の取り組み
この3年余りの間は娯楽メインであまり将棋の勉強を頑張って取り組んでいたとは言えない期間ですが・・・、それでも棋力向上のためにいくつかやっていたことはあるので紹介しておきます。
詰将棋をする
詰将棋界の名著「3手詰ハンドブック」を買って、ちょっとした隙間時間に解くようにしていました。
ページをめくる毎に問題→回答が見られる本の構成や詰将棋の難易度がちょうど良いせいもあって、すごくテンポよく読めて楽しい一冊です。
一年前位に買ってまだ2周するくらいしか解いていないので、どれほど効果が出てるのかは定かではありませんがw、様々なパターンの詰まし方を気軽に体感できる点は実戦でもとても参考になっていると思います。
余談ですが、好きで良く聞いている Rebuild に登場する @higepon さんが、以前「ワーキングメモリを増やすために詰将棋をやっている」と(おそらく)この本のことを紹介していました。
最近どうも頭の働きが悪いなあと感じることが増えているので、詰将棋もう少し頑張ることで将棋だけでなく頭の改善も図れるようだと嬉しいんですけどね・・・。
一人感想戦をする
時間がある時になりますが、できるだけ負けた将棋はコンピュータに棋譜解析させてどこが悪かったか、もっと良い手が無かったか振り返るようにしていました。
棋譜解析に使っているのはスマホアプリの「ぴよ将棋」。
将棋ウォーズで対局した結果をぴよ将棋で解析するという流れがスマホ上でできてしまうのがまず便利だし、忘れないうちにすぐ感想戦できるのはとても勉強になります。
なお、将棋ウォーズの棋譜をぴよ将棋で解析する方法はこちらのページが詳しいです。
参考 「ぴよ将棋」で将棋ウォーズの対局結果を読み込んで棋譜解析を行う
ぴよ将棋には棋譜解析だけに限らず、棋譜の検討、棋譜中継、将棋アイオーとの連携やもちろんコンピュータとの対局までついていて、将棋に関してはこれでもかというほど色々な楽しみ方ができる機能が満載。
そして、何と言ってもそんなアプリが無料!ぴよ将棋の回し者ではないですが、ほんとに神アプリだと思うので使ったことがない方にもこれはぜひオススメしたいです。
おわりに
ちなみにもう一つ嬉しかったことがあって、それは自分の昇級ツイートに対して見ず知らずの方々から沢山のいいねや祝福メッセージを頂いたことです。
気が付けば見知らぬおじさんのたかが将棋ウォーズの昇級に50余りもいいねしてくれる方がいたなんて、温かい将棋クラスタの世界に胸熱。 https://t.co/7cMPymhrdK
— Ko Takagi (@ko31) 2017年10月14日
もちろんやった方はそんな重い気持ちでしたわけじゃないでしょうが、何だか将棋好きの皆さんの温かさに触れたような気がして、今まで以上に将棋が好きになりましたね・・・。
さあ1級の次は、いよいよ初段ですね!
今まで以上に高い壁になりますが、いつか乗り越える日を目指して頑張ります。