※この記事は「将棋 Advent Calendar 2016 – Adventar」の1日目です。

先日、生まれて初めての将棋大会に参加してきました!

参加する前はただボロ負けして帰ってくるんじゃないか、対局ルールも分からず迷惑をかけるんじゃないか・・・と頭の中は不安ばかりでしたが、いざ行ってみたら普段遊んでいるネット将棋とは違う将棋の醍醐味をたくさん味わうことができてとても楽しかったです。

せっかくですので参加した様子を振り返ってみたいと思います。

大会について

ぐんま秋祭り将棋大会

今回参加した将棋大会はこちらです。

今大会は小学生から大人まで50名以上の参加者が集まったようで、会場は多くの人で賑わってましたね。

自分が参加したのは一般中級の部門。くじを引いて自分の番号の前後4名の方と対局し、その成績上位者が決勝トーナメントに進むという形式です。

対局ルールは持ち時間15分で使い切ったら1手30秒。今までテレビでしか見たことが無かった本物の対局時計を前にして、いやが上にもテンションが高まります(笑)

対局結果

さて、覚えている範囲で実際の対局結果をまとめてみます。

第1局

まず初戦は60〜70代のおじさんが相手。着席早々に「最近囲碁ばっかりやってるからさあ、大会に出るの30年ぶりくらいだよ〜。」とこちらの緊張感を和らげてくれます。

対局はこちらの角交換振り飛車(自分は基本的に振り飛車しか指せない)対矢倉模様の戦型に。

序盤、相手のミスで角得するまさかの出だしながら、こちらも銀をただ取られするといううっかり技の応酬で一進一退の形勢でしたが、思い切って決断したこちらの無理攻めをあっさり切らされて、そのまま負けてしまいました。

この方はつぶやき癖があるようで「なるほどね〜」「それはいい手だな〜」とこちらが着手する度声に出されるのですが、さして良い手も打っていないこちらからするとなかなか恥ずかしかったです(笑)

第2局

次の相手はメガネを外した豊島七段という賢そうな雰囲気の中学生。

戦型はこちらの角交換振り飛車対居飛車穴熊。

穴熊の早い攻め方をよく知らないので序盤のんびり駒組みを進めていたら、気付いた時には金銀4枚でガッチリ穴熊を組まれ、どこから 手を付けていけば良いのかさっぱり分からない状態に。

中盤で相手が長考後に放ったこちら陣への歩の打ち込みが素晴らしく、そこから守りを徐々に崩されていき結局負けてしまいました。

対局後「あそこで馬引きの方が良かったですね」とこちらが見落としていた手を教えてくれましたが、自分など相手の手が見える余裕が無いですからやっぱり違いますね・・・。あ、そういえばこれが人生初の感想戦だったのかも!

第3局

次の相手は学生さん。駒を扱う手つきや落ち着きぶりを見るからしていかにも強そうな方です。

戦型はこちらの角交換振り飛車対舟囲い。

こちらが持っている形はこれだけと言っても過言ではない角交換振り飛車からの逆棒銀が見事にはまり、序盤からかなり一方的な展開に(脳内評価値+2000)。

しかし、そう簡単に勝てるほど将棋は甘くありませんでした。この将棋を落とすわけにはいかないというプレッシャー、席が最前列だったことで観戦者が多かったことによる緊張感、盤上に意識が行き過ぎて対局時計を押し忘れ(気付いたら自分の方だけ10分くらい減っていた笑)といった要因が重なり、中盤以降はこちらの方が緩手・悪手を連発。手痛い逆転負けを喫してしまいました・・・。

将棋の内容こそ残念なものでしたが、感想戦ではギャラリーの方も混じえてこちらが序中盤もっと良く進められた手順を丁寧に解説してくれ、学ばせて頂くのとともにリアル将棋っていいなあという感覚を実感できる一戦でした。

第4局

最終局の相手は同年代の男性です。ぱっと見で強そうなオーラが漂ってます(周りのみんなそう見えるのですが)。

将棋は全くやり慣れていない相矢倉模様の戦型に。

実は出だし相手の角道を止められた時に「あ、相振り飛車になってしまう」(相振り飛車は将棋ウォーズ上で極端に苦手意識がある)、と無意識に手が反応して居飛車の戦型にしてしまったのですが、今から思うとなぜそんな不慣れなことをしたのか我ながら分かりません(笑)

慣れない形ながら開き直って攻めて行こうと、屋敷九段ばりの二枚銀(あくまで自分の脳内イメージ)を繰り出して攻めようとしましたが、不用意な桂はねからスキを突かれて逆に一方的に攻め落とされてしまいました。無念。

というわけで、初参加の将棋大会は4連敗という結果に終わりました。

全敗の予想はしていましたが、中には勝てそうな対局もあっただけにさすがに悔しいですね!

指導対局

ちなみにこの日はゲストとして斎田晴子女流五段、竹部さゆり女流三段のお二人が来ていて、指導対局コーナーが設けられていました。

4連敗して辺りをうろうろしていたところ、たまたま竹部先生の対局席が空いており指導対局してもらえることに!

結果は上記ツイートのようなお恥ずかしい内容だったわけですが、ほんと驚きの強さでした。いやー棋士ってすごい。

竹部先生には対局後六枚落ちの端攻めのポイントを少し教わったので、せっかくのアドバイスを忘れないよう近頃は「ぴよ将棋」相手に六枚落ちの練習を積んでいます。もし再戦する機会があったら恥ずかしくない将棋を見せられるように・・・。

感想

今回、初めて将棋大会に参加し感想をざっとまとめてみます。

何はともあれ参加してみて良かった

自分は普段のんびり将棋ウォーズで遊んでいる程度で、棋力は低いし(ウォーズ2級)、リアル対局の経験も少ないレベルの人間なので、こんな大会に参加していいものやら相当迷いました。が、結果的に思い切って参加してみて本当に良かったと思います。

弱いだとか対局ルールを知らないとかそういうのは初めての人であれば当たり前で、それを歓迎こそすれ咎めるような人などいません。

人を相手にして将棋を指すことで学ぶことは多いし、テンションも上がるし、何よりもとても楽しかったです。

自分みたいに迷っている方がいたら、ぜひ近場の将棋大会や道場を探してぜひ一度足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。きっと今よりもまた将棋が好きになるような経験ができると思います。

たくさん課題が見えた

こういう真剣勝負の場で対局することで、いつも何となくアプリで遊んでいるだけでは気付かなかった課題が色々と見えました。

備忘録代わりにリストアップしておきます。

  • 攻めの手筋をもっと覚えたい(優勢な局面になっても攻めあぐねて逆転負けしてしまうのはつらい。)
  • 駒落ち定跡を学びたい(指導対局をやってみて駒落ちは相手の弱点を攻めるための良い教材と感じました。)
  • 相手の手ももっと読む(感想戦でみんな相手の手もよく読んでいると感じました。普段ウォーズで切れ負けばかりやってる弊害でしょうか?)
  • 対局時計に慣れること
  • 大会で1勝したい!

ささやかな目標は達成できた

棋力的に足りないことは分かっていたので、実は参加前日に将棋の内容以外にこういう目標を立てていました。

これらの目標は見事達成してきたので、こちらは合格点をあげたいと思います(笑)

終わりに

将棋アプリでのんびり指したり、テレビやネットで観る将してるのはもちろん楽しいですが、リアル対局で緊張感ある将棋を指すのも格別です。また将棋の楽しみ方が一つ増えて嬉しいです!

さて、明日の「将棋 Advent Calendar 2016 – Adventar」は、@sp_tiger_hatena さんです。お楽しみに!

この記事を書いた人

ko31

電王戦をきっかけに20年ぶり以上に将棋熱が再燃した、観たり指したりするのが好きなヘボ将棋ファン。
群馬在住繋がりで藤井九段の本で振り飛車勉強中ですが、根っからの三日坊主につき&頭の回転が悪くなかなか棋力が向上しません。将棋ウォーズによく出没しています。
>>詳しいプロフィールはこちら

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