ゼロからはじめる 大人のための将棋入門
表紙です

先日発売された、遠山雄亮六段(@funnytoyama)による『ゼロからはじめる 大人のための将棋入門』を読みました。

これから将棋を覚えたい大人の方に、とてもオススメできる内容でしたので、ご紹介しますね。

『ゼロからはじめる 大人のための将棋入門』

スマート新書というあまり聞き慣れないシリーズから発行されていますが、ブログサービスで有名な note から発刊されている書籍のようで、大きさはスマホサイズ、内容は100ページ程度で気軽に読めることがコンセプトの新しい紙メディアなんだそうです。

駒と並べてみると、確かにこんなに小さなサイズ。

ゼロからはじめる 大人のための将棋入門
玉将と並べて大きさを比較

シャツやズボンのポケットにもすっぽり収まる大きさなので、ビジネスマンがランチがてら公園でちょっと読書・・・なんてこともしやすそうですね。

ページ数も111ページとほどよいボリューム。たぶん、隙間時間に読んでも一日で読み切れるくらいかと思います。

内容について、良いと思った点を大きく3つ挙げてみます。

ターゲットや目標がはっきりしている

タイトルが示す通り、ターゲットは将棋初心者の大人です。

また、前書きにあるように「最終的には誰と対局しても楽しめる段階、級でいえば5級を目指します。」と目標が明確になっています。

将棋入門書には、子ども向けのものが多くて大人が読みたいと思うものが少なかったり、丁寧に書かれているのはいいけどページ数が多くて時間が取れない大人が読み切るのは大変だったり、という傾向があると思います。

この本を一通り読めば、初心者の大人でもこのレベルまで達することができる、と目標がはっきりしている本書は、現代の大人向けにピッタリな一冊ではないでしょうか。

指導が具体的で分かりやすい

書かれていることがとても具体的で、実践しやすい内容になっています。

例えば、

  • スマホアプリの「ぴよ将棋」で練習する。
  • 棒銀戦法で攻め方を覚える。
  • 1手詰め詰将棋の学習にオススメな詰将棋アプリ、本の紹介。
  • 棒銀戦法を三間飛車で防御する。

などなど、まず取り組むべき内容が具体的に指示されているので、今までどうやって将棋を勉強したらいいか分からなかったような方でも、きっと迷わずに覚えていけるのではと感じました。

親しみのある文体

まるで遠山六段が SNS やブログから語りかけているような、自然で親しみある文体で書かれていて、すごく読みやすいです。

それは本を読んでいるというよりも、ネット上の将棋チャンネルから解説をしてもらっているような、そんな感覚さえしてくるほど。

文中の言葉遣い、将棋の技術的な部分の説明など、大人が見たときに分かりやすい文章や難易度をとても意識して書かれていることが、その背景にはきっとあるのだと思います。

おわりに

というわけで、大人向けの将棋入門書『ゼロからはじめる 大人のための将棋入門』のご紹介でした。

500円というお手頃な値段でもあるので、気になる方は気軽に手に取ってみてはいかがでしょうか。

なお、こちらの本は書店では販売されておらず、Amazon から購入する必要があるようですのでご注意ください。

ゼロからはじめる 大人のための将棋入門
裏表紙です

この記事を書いた人

ko31

電王戦をきっかけに20年ぶり以上に将棋熱が再燃した、観たり指したりするのが好きなヘボ将棋ファン。
群馬在住繋がりで藤井九段の本で振り飛車勉強中ですが、根っからの三日坊主につき&頭の回転が悪くなかなか棋力が向上しません。将棋ウォーズによく出没しています。
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